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かみやなぎあきらの官能小説もどき

フルタイムで働きながら官能小説家としてデビューも狙っているかみやなぎです。ひとまずの目標は毎日更新です。

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「三姉妹 最終話 頑張れ、山本くん」

「ご馳走さまでした」

 玄関先でもう一度挨拶をした。真美子の姉2人とその夫、子供たちが見送ってくれている。

 「いえ、こちらこそ手伝ってくれてありがとうね。また遊びに来てね」

 「ばいば~い、お兄ちゃん」

 「じゃあ、私駅まで送ってくるから」

 真美子と2人で駅まで歩く。今日は酒を飲む予定だったので電車で来たのだ。

 「いいよ。一人で帰れるよ」

 山本は真美子にそう言ったが、真美子はもう一緒に歩こうとばかりに先を歩いていく。

 「いいじゃん。ちょっとでも一緒にいたいの」

 住宅街だが、まだ人通りがある。これなら帰り道真美子が一人でも心配ないか、と山本は考えた。

 「帰り、気をつけろよ」

 真美子は振り返って悪戯っぽく笑った。

 「あら、心配してくれてるの?ちょっと嬉しいかも」

 すっと、山本の隣にきて、腕を組んできた。付き合ってまだ1ヶ月。仕事の休みがなかなか合わなくてデートはまだ数回。今日は数少ない休みが合う日だったのだが、真美子から姉の食事会に来てくれと頼まれたのだ。

 「お姉ちゃんたち、どうだった?」

 肩に頬をくっつけて真美子が聞いてきた。

 「どうって・・・、綺麗な人だね。美登里さんも佳美さんも・・・」

 「あら、そう?なんだか妬いちゃうな」

 腕にしがみつきながらぷうっと頬を膨らます。そんな横顔を見て、可愛いなあ、と思う自分は真美子に惚れてるなあ、と自覚してしまう。

 「でも・・・佳美さんは最近離婚したって聞いたような気がするけど・・・」

 付き合いはじめの時にそんな話を真美子に聞いた気がしたのだ。さすがに本人を前に尋ねることはできなかった。

 「あ、よしねえちゃんね~。あれね~離婚届けだしていなかったみたい。辰夫義兄さん、サインしたの持ったままだったの」

 「仲直りしたんだ」

 実際、山本から見た佳美と辰夫は仲むつまじかった。夫婦というよりも恋人のような雰囲気があった。

 「あの時は大騒ぎしたんだけどね~。引越しもしたし、よし姉ちゃんはやつれるし・・・だいぶ心配したんだけど。まあ、前よりも仲良くなったみたいだから、いいか、ってみー姉ちゃんとも話ししたんだ」

 「引越しといえば、美登里さんはいつ引越しするの?」

 食事会の時に美登里はだいぶ離れた関西のほうに引越しをすると言っていた。夫の単身赴任が終わり、関西支社に配属になったらしい。もう、離れ離れは嫌だし、末っ子の真美子は無事就職して離れても大丈夫と思ったようだ。

 「う~ん、8月中だって言ってた。別にみーねえちゃんはいいんだけど、和也くんや由香ちゃんに会えなくなるのがさみしいな~」

 「そうだねえ。でもそのうち佳美さんとこに赤ちゃんできるかもよ?」

 山本は真美子のぬくもりを腕に感じながら考えた。またこんな食事会があったら、美登里のところの子供たちと佳美夫婦の赤ちゃんと、お腹の大きな真美子がいて、そばに自分がいる・・・・

 ちょっと、考えすぎかな・・・

 自分の想像に苦笑いをしていると、真美子がぽつんと呟いた。

 「私も赤ちゃん欲しいな・・・」

 驚いて真美子の顔を見ると、視線に気づいたのか山本の方を向いてぺろっと舌を出した。

 「えへ、ちょっと言ってみた。まだ早いよね」

 どきん。

 真美子が僕の子を・・・いやいやいや。まだ付き合って1ヶ月なのに、まだキスしかしてないのに・・・いやいやいや・・・・いや?僕が想像したように真美子も想像したとすれば?・・・いや~・・・

 「・・・山本くん?顔赤いよ?今頃お酒回ってきた?大丈夫?」

 心配そうに真美子が顔を覗きこんでくる。

 ああ・・・何か言わないと・・・言わなきゃ・・・

 「ああ、あの。僕も・・・欲しいなって・・・思うよ・・・」

 え?という目を真美子がした。

 「その・・・子供・・・欲しいよ・・・・」

 これはプロポーズになるんだろうか?と自問自答しながら山本は考えた。いや、運命の相手なんて会った瞬間からわかるもんなんだ。きっとそうだ。

 「真美子ちゃんとの・・・・ちょっと、早いけど・・・・」

 驚いた顔をしていた真美子がふっ、と笑った。

 さっきよりも頬を押し付けてくる。腕もぎゅっと掴まれ、ひじあたりに真美子の胸を感じた。

 「・・・嬉しい・・・でも・・・」

 「でも?」

 やっぱり早かったか。後悔したがもう遅い。

 「でも・・・もっとお互いに知らないとね。その・・・いろいろ」

 はにかんだように微笑む真美を見る。ああ~やっぱり可愛いなあ・・・

 「ああ~、もうすぐ駅だあ。もっと一緒にいたかったのに」

 真美子は残念そうにため息をついた。次に休みが合うのはいつだったかな。 

 足が止まった。真美子も一緒に立ち止まる。

 「・・・僕、もっと真美子ちゃんにわかってもらえるように頑張るよ。うん、もっと好きになってもらうように」

 山本の腕を掴んでいる真美子の手にもう一方の手を重ねた。

 手を握り返しながら真美子が言った。

 「・・・頑張れ、山本くん。・・・私ももっと好きになってもらえるように頑張るね」

 ふふふ、へへへ、とお互いに笑いながら駅へと向かった。

 まだまだこれから。もっと時間をかけてお互いにもっともっと好きになれるよう、一緒の時間を過ごしたいな、と山本は思った。

 

                               終わり

 
 
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無事に終わらせることができました。
良かった~(泣)
相変わらず最後は駆け足になってしまったような感じではありますが・・・

遅い更新でも訪問してくださった方、拍手をしてくださった方、
アルファポリスに投票してくださった方、
最後まで読んでくださった方、
本当にありがとうございました。

次回は短編の官能小説を書こうと思ってます。
そろそろ公募用の作品も書き始める予定です。

相変わらず更新は遅いと思いますが、
これからもどうかよろしくお願いします。

 
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コメント


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大作になりましたね~!
無事に書き終えれて、お疲れさまでした~!

でも・・・
辰夫のカミングアウト?は謎のまま??
どんな思いがけないような内容だったのか、最終話で楽しみにしてたんだけどな~~(-_-;)

けんけん | URL | 2013-07-05(Fri)12:28 [編集]


けんけんさんへ

最後まで読んでいただきありがとうございました。

やはり最後はあせってしまいましてね・・・
辰夫の話したいということは
「離婚届を提出していなかった」ということだったんですよ。
わかりにくかったようですね・・・・すいません。

次回はもっとエロエロなお話を考えています。が・・・
なにぶん遅いのである程度書き溜めてから発表したいと
思っています。
次回もよろしくお願いします。

かみやなぎあきら | URL | 2013-07-08(Mon)08:35 [編集]


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