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かみやなぎあきらの官能小説もどき

フルタイムで働きながら官能小説家としてデビューも狙っているかみやなぎです。ひとまずの目標は毎日更新です。

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やりたい盛り 19

「岡本君、さっきお友達来てたよ」

 惣菜の部屋に戻ると、遠藤が陽一の顔を見るなり話しかけた。

「友達?」

「可愛い女の子。彼女? チーフが探したんだけどどこ行ってたの? 帰っちゃったよ」

 女? まさか祐美か?

「ちょっと腹の調子が悪くって、トイレに……、その、女の子、なんか言ってました?」

 言いながらエプロンのポケットに入れていた携帯を覗き見る。着信もメールもない。

「いや?特になにも。近くまで来たから寄ってみただけだ、ってなこと言ってたかなあ。それよりチーフには会わなかった? あんた探しに行ってから帰ってこないのよ。まったく、仕事中なのに」

 遠藤はぶつぶつ言いながら手際よくから揚げをパックに詰めていた。すぐに仕事に取り掛からないといけないのに、陽一は別のことを考えていた。

 まさか、祐美がきたのか?

 まるで倉庫での情事を祐美に見られたような焦りと不安を感じていた。

 いや、いやいや、さすがに客はあの倉庫には近づけない。気づかれるはずがない。そうだ、そうそう。仕事が終わったらすぐに祐美に確認しよう。店、来たんだって? ごめん、ちょうど出かけていて。って。

 相田の匂いがついた手を念入りに洗うと、少し気持ちが落ち着いてきた。いつもどおりの日だ。仕事をしよう。そう思ったときにチーフが戻ってきた。

「遅い! チーフ。揚げ物忙しいんだからさぼんないでよ!」

 珍しく遠藤が怒っている。

「おお、こわ。遠藤さまにはさからえませんなあ」

 チーフも珍しくなぜが上機嫌だ。

「あ、岡本、さっき彼女来ていたぞ。俺、お前探したんだぞ」

 にやついているチーフの顔を見て、なぜか陽一は嫌な気分になった。

「すいません、ちょっと腹の調子悪くて、トイレにこもってました」

「ふ~ん……」

 なんだろう、チーフのまとわりつくような視線がとても不快だった。不意にチーフが顔を近づけて陽一に囁いた。

「ちょっと話がある。仕事終わったら付き合えよ」

 チーフの言葉には有無を言わさない圧力があった。陽一はただ黙って頷くことしかできなかった。

 今日は陽一は閉店まで、チーフは七時までの勤務だ。

「俺、ちょっと用事あるから七時であがるけど、お前終わるころにまた来るわ。飯でも食おうぜ。おごってやるからよ」

「はあ」

 いままでチーフや他の店関係の人と個人的に飲みにいったことはない。仕事の話かな、となんとなく落ち着かない気持ちの陽一に遠藤が小声で話しかけてきた。

「岡本くん、気をつけたほうがいいよ」

「え? どうしてですか?」

 から揚げの油の音でかき消されそうなほど、遠藤の声は小さかった。

「あんたの彼女見る目、ちょっと変だったもの。彼女と会わせろとか、友達紹介しろとか言われたら、理由つけて断りなよ。もとからおかしな噂が絶えない人だから」

 仕事は厳しいが、いい先輩だと思っていた陽一は驚いた。

「噂って?」

 遠藤は少し困ったような顔をしたが、教えてくれた。




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