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かみやなぎあきらの官能小説もどき

フルタイムで働きながら官能小説家としてデビューも狙っているかみやなぎです。ひとまずの目標は毎日更新です。

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「初めては先生と」13

 トオルが大きくなり、二階の部屋を子供部屋にしたら、香織は、トオルが夜泣くかもしれない、ベッドから落ちるかもしれない、だから隣の部屋で寝たいと言い出した。階段があるから疲れるぞといったが聞かなかった。夜中に何度もトオルの部屋を覗き、何事もなければ安心していた。でも病状が進み、やはり階段がつらくなってきたようなので一階の居間の隣を香織の部屋に変えた。
和明は仕事を香織の看病のため休職にしてもらい、家では二人の時間を楽しんだが、一階に部屋を変えたときにはもう寝たきりのような生活だった。気分のよい日は二人で音楽を聴いたり、トオルの写真を整理したりした。

 一度、香織が抱いて欲しいと言ってきたときがあった。トオルが生まれてからも少ないながら夫婦生活はあったが、入退院を繰り返すようになってからはまったくしていなかった。香織も求めてこなかったし、和明のほうは香織の体力が心配でそんな気持ちにはなれなかった。

 どうしてあの時に香織の望むようにできなかったのか今でも悔やんでいる。

 香織の身体が心配だった。抱けば消えてしまいそうな気がしたから。その時はただ胸に抱きしめ一晩をすごしたのだ。

 その数日後、香織の容態は急変し病院に行ったまま、帰ってくることはなかった。



 トオル・・・晩飯はどうしたんだろう?真理子先生の分も用意していただろうか?

 家に着き、玄関の鍵を開けると、キッチンから話し声が聞こえた。

 「ただいま」

 キッチンを覗くとトオルと真理子先生が何か作っていた。

 「お帰り、親父。飯食ってきた?」

 「いや、家で何か適当に作ろうかと思っていたけど・・・何か用意してくれてるのか?」

 テーブルの上にはオムライスとスープがあった。

 「じゃあ、一緒に食べようか。真理子先生が作ってくれたんだ。美味しそうだろ?」

 オムライスは久しぶりだ。トオルがまだ幼稚園ぐらいの時、よく香織が作ってくれたなあ。

 「・・・おじゃましています。今日はこちらでお世話になります。」

 エプロンをつけた真理子先生が立っていた。

 「あ、いえ、こちらこそトオルが我儘を言いまして・・・ご迷惑ではなかったですか?」

 和明は椅子に座りながら、注意深く真理子の表情を見た。少し緊張しているようだが、それは仕方が無いことだろう。

 「・・・いえ、トオルくんのヤル気がでて、成績があがるのでしたら・・・、あ、オムライスでよかったですか?私あまり料理が得意ではなくて・・・」

 綺麗に焼けた卵の上にケチャップがかかっている。

 「とても美味しそうですよ。オムライスは大好きです。」

 「ダメだよ、先生。親父はたいがいの食い物は美味いっていうからさ。この間も俺が作った肉じゃが、醤油とソース間違えたやつも美味いって食ってたんだぜ。」

 ふふふ、と真理子が笑った。和明は真理子がいてる空間だけ、20年前に戻っているような気がした。



   
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ブログなので1日1回継続的に更新できればいいのですが
この話、長くなりそうなので少しピッチをあげて
更新していきたいと思ってます。



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